レビー小体型認知症


レビー小体型認知症

大脳皮質にレビー小体が出現して発症

アルツハイマー型認知抹に症状が似ていて、まちがえられやすいのが、「レビー小体型認知症」です。

「レビー小体」とは、脳の神経細胞内にできる、変異型のタンパク質を含む沈殿物です。

パーキンソン病の患者の脳幹部に見られることが知られていましたが、現在では、それ以外にもさまざまな疾患にともなって出現することがわかっています。

レビー小体型認知症になると、レビー小体が大脳皮質の広範囲に出現します。

最近の研究では、これまでにアルツハイマー型認知症と診断された人も、10人に1人くらいの割合で、レビー小体型認知症の可能性があると報告されています。症状の特徴は、次のようなものです。


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手足がふるえる

レビー小体型認知症では、初期の段階から手足がふるえたり、動きが緩慢になったりする、パーキンソン病のような症状が多く見られます。

そのため、アルツハイマー型認知症にパーキンソン病を併発している、と診断されることがあります。

それに対して、アルツハイマー型認知症の場合は、末期にならないと、身体的症状は出てきません。身体的症状の現れる時期が、両者の違いだといえるでしょう。

日によって症状が変化する

患者のその日の状態によって、症状にばらつきが見られるのが、レビー小体型認知症の大きな特徴です。

状態がよいときと悪いときでははっきりとした差が見られ、それが交互に起こります。

たとえば、ぐっすり眠って起床したときや、昼寝の直後などは、十分に覚醒していないので、症状が強く出ることがあります。

しかし、少し時間がたつと、別人のようにしっかりした態度になったりするのです。

また、同じ薬を服用していても、調子のよい日と悪い日があり、変化が予測できないこともあります。

幻視が反復する

レビー小体型認知症の代表的な症状として、「幻視」をあげることができます。幻視とは、そこにないものが見えるということです。

たとえば、「夜になると知らない人が家に入ってきて、勝手に台所で料理をしている」「鎌倉時代のよろいを着けた武士が見える」などとありえないことを言ったりします。

また、室内の置物が猫に見えたり、椅子が犬に見えたりするという例も聞きます。

その他の認知症

アルツハイマー型認知症

脳血管性認知症

前頭側頭型認知症

若年性認知症

物忘れ認知症に効果効能があるサプリメント

EPA(IPA) DHA

イチョウ葉

カンカ

高麗人参(朝鮮人参)

ビタミンB群

ビタミンE

レシチン

サプリメント選びのワンポイント・アドバイス

EPA(IPA) DHAは脳の神経細胞を成長させるホルモンNGF(神経成長因子)の生産に欠かせません、またアルツハイマーの引き金になる脳内の炎症を抑えます。

イチョウ葉は血管を拡張して脳を覚醒させて記憶力を高めます。

カンカは血液を固まりにくくして血行を良くします。

高麗人参(朝鮮人参)は有効成分のジンセニシドがアセチルコリンを放出させます。

ビタミンB郡のビタミンB1は脳の働きを活発にして、ビタミンB6ビタミンB12は「頭のビタミン」と呼ばれ脳に欠かせないビタミンです。

ビタミンEは抗酸化効果がありコレステロールも減らして脳の血行を改善します。

レシチンは脳の伝達神経のアセチルコリンの原料になります。

サプリメント以外での予防改善

食事面ではEPA(IPA) DHAやビタミンE、レシチンを含んだ食品を使ってバランスの良い食事を摂ってください。

EPA(IPA) DHAやビタミンEはイワシやサバ、サンマ、マグロなどに含まれています、またレシチンを含んだ食品は納豆や豆腐などの大豆食品です。

普段の生活では人づき合いや趣味などで、人生を積極的に楽しむように努めましょう

物忘れ認知症に関連する治療法

特発性正常圧水頭症による痴呆の手術療法

パーキンソン病の脳深部刺激療法

手術による「てんかん」治療

メニエール病(目まい)の治療「早期の生活改善」と「薬物療法」

ウェルニッケ脳症(ウェルニッケ・コルサコフ症侯群)


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物忘れ認知症に処方される漢方薬

認知症の治療では、漢方薬は幻覚や徘徊などの周辺症状(BPSD)をやわちげる目的で用いられます。代表的な漢方薬が抑肝散(よくかんさん)釣藤散(ちょうとうさん)です。

幻覚や妄想、睡眠障害といった興奮性の精神症状は、漢方では「肝」の失調ととらえられ、抑肝散(よくかんさん)や釣藤散(ちょうとうさん)が適応となる証に合致します。

抑肝散(よくかんさん)は、一般に虚弱な体質で神経が高ぶっているような人に用いられる漢方薬ですが、アルツハイマー病などにともなう同様の症状の改善にも役立ちます。

釣藤散(ちょうとうさん)は、一般に高血圧傾向で、慢性の緊張型頭痛がある人などに使われる漢方薬です。血流改善作用があることも知られており、血管性認知症にともなう元気のなさや興奮性の症状などに用いられています。

漢方薬は、自分の証に合ったものをお選び下さい。

「証」とは体力、体質、症状などから患者さんの状態を総合的に観察した診断結果のことです。

  • 実証は生理機能が高まった状態を意味して、外見は健康そうに見えます。
  • 虚証は体力がなく、生理機能が衰え、抵抗力も低下した状態を意味します。
  • 中間証は実証または虚証のどちらも偏らず、それぞれの特徴を半分ずつもつ場合を意味します。

自分の証を調べるには「証」の自己判定テストをご利 用ください。

実証

  • 黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
    認知症、脳血管障害、神経症などに用いられます。のぼせ、顔の赤み、目の充血、不眠、頭痛、動悸、イライラ、めまい、口渇、吐き気、みぞおちや胃のつかえ感などがみられる場合に有効です。黄連や黄ごん(おうごん)には、不安などの精神症状を改善したり、充血や炎症を抑える効果があります。

中間証

  • 釣藤散(ちょうとうさん)
    慢性的な頭痛に用いられます。血管拡張作用があり、中年以降の人の高血圧や動脈硬化の改善に効果があります。

虚証

  • 抑肝散(よくかんさん)
    認知症にともなう不眠や神経症に用いられます。寝つきが悪い、神経過敏、興奮しやすい、怒りっぽい、まぶたや顔の筋肉のけいれんなどがある場合に効果があります。
  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
    おもに女性の貧血、更年期障害などに用いられます。足腰の冷え、貧血、疲労感、血行不良、下腹部痛などがある場合に有効です。
  • 加味帰脾湯(かみきひとう)
    認知症にともなう不眠や精神症状のほか、神経症、貧血、自律神経失調症の改善に用いられます。精神不安、動悸、寝汗、疲労倦怠などがある場合に効果があります。
  • 加味温胆湯(かみうんたんとう)
    不眠やうつ症状、物忘れによいとされ、とくに軽度の認知症に有効とされています。保険適用漢方薬には含まれない、一般用漢方処方です。

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